医療現場から見る規制緩和 コロナによるアメリカの医療崩壊

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規制緩和って、何となくキレイな響きがありますが実はこれが大きな間違いで、トロイの木馬もいいところです。悪魔のささやきなんです。
規制とは何かと言えば、何かを守るために医療者などの現場の専門家や、政治家・役人たちが知恵を絞って長い年をかけて作り上げた城壁のようなものと言えます。
なぜそんな意地悪するのか?それはズルい奴らを封じ込める為でした。
例えば、国民皆保険制度を守るため、薬価基準が定められたり新薬の保険申請に治験が定められたりしているのは、国民が安心して安価に医療サービスを受けられる為の城壁です。
しかしながら今その城壁が「規制緩和」の美名?のもとに破られつつあります。
「混合医療」や小池都知事が掲げる「混合介護」 民間同様の財政の仕組みを介護の場でも導入することによる改革だ、とのことですが広く平等に受けられる筈の住民サービスに経済的格差を設け、市民生活の破壊に繋がるもので、断じて許すことが出来ません。
国民皆保険社会保障」という概念が必要だと思います。
アメリカの場合では、自分で電話して保険が使える病院、薬を探さなければならず、また電話がなかなか繋がりません。
使える薬が制限されています。診察してくれる病院が限られています。安さを求める客にコストや手間はかけられません。
医者は書類作成に膨大な時間がかかるので、保険を嫌がります。これを介後に導入したら貧富の差がさらに拡大します。
こんな「規制緩和」をあなたは望みますか?
経済格差は生まれてから死ぬまでつきまとうものですが、せめて最後くらいはあまり意識せずに過ごしたいですね。
これは医療に関わる者たちの、切なる祈りに似た思いです。